44.多聞院

爆心地から約1.75キロメートル

原爆の爆風により瓦が全部落下した多聞院本堂には、1945(昭和20)年8月6日夕刻、倒壊・全焼した県庁に替わり県防空本部が置かれました。翌日、県庁は東警察署に移りましたが、同院は救援物資の受付や、比治山に逃げてきた多数の被爆者などに握り飯の配給を行いました。爆風で梁を破損した鐘楼は、現在もそのまま保存されています。

写真説明:爆風により屋根を大破した本堂 1945年9月下旬 松本栄一氏撮影